Madagascar 5 : アンタナナリボでの時間の使い方

再び首都アンタナナリボへ


マッシモ&マレリアご夫妻と朝食を食べ、朝8時にアンツィラベを出発。3時間半掛けて車はアンタナナリボの街に入り、幹線道路沿いで降ろして頂き北へ向かう二人とはそこでお別れ。

せめてもガソリン代くらい・・・と思ったのだけれど、「もし逆の立場だったら」と考えそれは止めた。
マッシモのライブのDVDを有難く頂戴し、丁重にお礼を言い、名刺を渡して「日本に来る機会があったら連絡ください。」と伝え・・・。
「Good Luck!」「You too!」と握手をし、ハグをして。

車が見えなくなるまで見送った後、ホテルへ向かって歩いた。二人にはもう、ただただ感謝。得体のしれないアジア人を拾ってくれて・・・ありがとうの気持ちでいっぱい。
私はいつも、人に恵まれてる。

アンタナナリボを観光

マダガスカルの首都、アンタナナリボ。私にとってアンタナナリボは朝靄と渋滞と排気ガスの街。
アンタナナリボはどこもかしこも大渋滞、車両の増加に加え車やガソリンの質の悪さ故の排気ガスが相まって、空気は恐ろしく悪い・・・。国が発展していくうえで、どの国も通る道なんだろうなぁ。
ちなみにこの国で、信号というものを見たことがないです。

アンタナナリボはとにかく坂が多く、また街中は迷路のよう。坂を上がり、階段を下り、また階段を上り・・・足腰が鍛えられそう。w

そしてこの街、実は観光するほどの見どころがないんですよね。
排気ガスがなければ雰囲気は決して悪くはないし、町並みにフランスの香りがして素敵だったりするけれど、「わざわざ見にいく場所」という程のものがね・・・・。

それでも頑張って観光しました。

女王宮(The Rova)
メリナ王朝の女王、ラナヴァルナⅠ世が建設した宮殿跡。入場料とガイド料で30000Ar。
ガイドは付けなくても良かったのだけれど・・・ガイドさん、意外によかったです。
また女王宮は高台にあるので眺めが抜群。私はたまたま土曜日に行ったので、お弁当を持ってピクニックに来ているマラガシーが沢山いました。
ちなみに独立広場から女王宮まではタクシーで10000Ar。帰りは歩いて帰れます。

 

アナラケリー・マーケット(Marche d’Analakely)
可愛らしい瓦屋根の建物が並ぶ市場で、魚、肉、野菜、果物、服、靴・・・なんでもありのマーケット。ものすごく賑わっていて人が沢山!
市場近くには屋台もいっぱいあって、食べ歩きも楽しいです。

 

独立大通り
パリで言えばシャンゼリゼ・・・でしょうか。突き当りに駅があって、大通りが続いています。航空会社のオフィスやホテルがあったり。Air Madagascarのオフィスもここにあるので、国内線利用の3日前に念の為リコンファームに伺いましたが・・・結局前日に「フライトスケジュールは変更になりました」とメールが来ました。w
Air Madagascarは変更やキャンセルが多いと聞いていたので「やはり・・・」という感じ。キャンセルじゃなければ問題なしです。w

見どころは以上。・・・・ね、無いでしょ?

じゃあこの街で何をするのかと言えば、散歩とお茶と食事!

アンタナナリボで食べる

マダガスカルは約60年にわたりフランスの植民地だった国。今でもマダガスカル語に加えてフランス語が通じるし、そして食文化はフランスの影響が大きく感じられます。つまり、食事が美味しい!!

私が個人的に感動したのはパン。バケットやクロワッサン、パンオショコラなどのパン、さらにはマドレーヌなどの焼き菓子は、街角のどうってことのないお店で買っても美味しい。
道端で買った1000Ar(≒33円)のバケットのサンドイッチが美味しくてビックリしたもん。

ゆっくり起きて、ちょっと小ぎれいなカフェへ行って(あまりカフェもないんだけど)贅沢にクロワッサンとたっぷりのカフェオレを飲んでも合計6000Ar(≒200円)。

ちなみにコーヒーは道端の屋台で飲むと、お値段なんと7円・・・・。もうね、金銭感覚は完全崩壊です。w

スープシノワーズ、ミサオなど、庶民の屋台飯も味付けは普通に美味しいし、伸びきったソフト麺のスパゲティもソースは旨い。フランス料理の偉大さを実感してしまいました。w

またアンタナナリボにはフレンチのお店が沢山あり、タイ料理やベトナム料理、中華や韓国料理のレストランもあります。

・OZON
宿で会った日本人と一緒に行ったタイ料理。悪くはないけどスパイシーさに欠けてたかな。
ガパオ19000Ar、ビール(小瓶)4000Ar。

マダガスカルのビール、THB(Three horses beer)。

・Arirang
寒いし温かいものが食べたい!!と1人でキムチチゲを食べに行きました。お客さんはほとんど中国人でした・・・
キムチチゲと缶ビールで29000Ar。

・SARAMANGA
1回くらいフレンチ!ってことで、また日本人の方と。ビックリするほど混んでて超満員。雰囲気も接客も良かったし、味も良かった。もっと大人数で行ってアレコレ食べてみたいと思うお店。時間によっては予約が必要かも。

アボカドサラダ、セブ牛のステーキ、生ビールで33000Ar。

・La Colbert
ホテル併設のパティスリー。ここへはチョコレートを買いに。1粒から購入可能です。マダガスカル産のチョコ、美味しかったです!
チョコ4粒、6000Ar。
ちなみに、普段はお菓子を食べて生きてる私・・・。ちょっと人様にはお見せ出来ないくらいお菓子を消費するのですが、旅に出るとお菓子食べなくなります。

・Le Buffet du Jardin
独立広場の一角にあるカフェ。生垣で外から見えないようになってるので、ゆっくり落ち着いてお茶ができます。Wi-Fiも使用可能。

ちなみにこちらは2回目のタナで泊まった宿の朝食。コンチネンタル7000Ar。

テラスでゆっくり食べる朝食は、気分もゆったりでちょっと幸せになれました。

こんな感じに食事を楽しみ、ブラブラして・・・と過ごしていたのですが。

恐怖!ひったくり未遂に遭う。

マダガスカルに来て1週間。人々は純朴で優しいし、安全だし・・・気を抜いていたのもあると思います。
独立広場から階段を下り、アナラケリー・マーケットへ。日曜は平日より若干賑わいが劣るなぁと思いながら、またこの辺はスリ・強盗多発地帯だから気を付けなきゃと思いながらもカメラを出したその瞬間!

ものすごい力とものすごい勢いで、カメラを引ったくり!!!

私はコンデジをケースに入れストラップで繋いでいます。ストラップは比較的しっかりしており、肩から通して斜め掛けにしていて、普段はジャケットの中に隠してるのだけれど・・・この時は写真を撮るためについつい出したんですよね。
引っ張られてもストラップは抜けることなく、外れたカバーが宙を舞い、コロコロコロ・・・・
声を上げる間もない一瞬の出来事でした。

幸いなことに被害額はゼロ、とは言え怖かったし足が竦み膝はガクガク。その後カメラを出したり写真を撮ったりする気分にはなれませんでした。
ちなみに犯人は、小学校高学年~中学生位の男の子で、いかにも「貧しい!!!!」という雰囲気の子ではなかったです。

あの殺気立った目は、今でも脳裏に焼き付いています。

 

これからアフリカ大陸へ行くにあたり、自分への戒めになった瞬間でした。

マダガスカルの人々

引ったくり未遂の話なんて書くと、治安や身の危険を心配されてしまいそうだけれど、マダガスカルは基本的には安全なところだと思います。
親切で優しい人が多いし、純朴で穏やかで人懐こい。街中や空港、郊外・・・お金持ちから貧しい人、制服を着た警官、みんな目が合って「サラマー!!」って言えばニコニコして「サラーマーー!!」って返してくれる。
ついつい通り過ぎるレトロな車が可愛くて写真を撮ってると、ドライバーさんがニコニコして手を上げて挨拶してくれたり。
何かして頂いて、フランス語の「メルシー」じゃなくマダガスカル語で「ミサウチャ」と言うと、すごく喜んでくれる。そんな国。

でも、だから余計に、引ったくり事件が悲しかった。

「貧しさから抜け出す」ことはとてもとても厳しいことだと頭ではわかってます。それはこういう国だけじゃなく、日本でも。
教育は最大最高の投資だけれど、教育を受けていない親から教育を期待することは難しく、また仮に必要性が解っていたとしても、貧しかったら満足な教育も受けられないし、学校へ行かずに働かなくてはならない。産業がなければその「働き口」さえもなく・・・。そしたら乞食か盗むことでしかお金は得られないということになる。
そして往々にして貧しい人はお金を手に入れてもそのお金を有意義に使わず(使う術を知らず)、泡の如く消え、何にも残らなかったりする。貧しさは貧しさを産み、永遠のループ・・・だから「支援」が必要なのでしょう。

けれど、貧しいからって・・・人のものを奪うことはいけないことだよ。それは自分も、家族も、自分の祖先も、そして国をも貶める行為だから。

今日のご飯にもありつけないほど貧乏な人には、そんなこと考える余裕もないのだろうけど。

どの国に、どの親に生まれ落ちるか、そんなの誰にもわからないことで、誰にも決められないこと。日本に生まれた私は彼らからしたらそれこそラッキーで。もうスタートからして違う。
私は私で、彼らには想像もつかないであろう努力や大変な思いをしてきたし、泥水を飲んで歯を食いしばって耐えてきたことだってある。日本で暮らしてくことは、外国人が想像するほど楽なことばかりじゃない。

けれどちょっと働いてお金を貯めればコンデジの1個は簡単に買えるわけで、そんな国から来た人のコンデジ1個くらい盗んだっていいだろう、そう思うのはわからなくもなく・・・。

もう、こういうことは考えてると頭がおかしくなりそうです。

 

私にできることって、なんでしょうね。

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