Ethiopia 10 : オモバレー民族巡り(3)-路上でガイドにガチ切れ!そして9時間待ちのイスズ-

エチオピアを旅した人は「エチオピア・・・しばらくはいいわ」という状態になるという。
ラリベラやメケレなどエチオピア北部を旅していたころは、別段不便も不快もなく、「しばらくはいいや」という気分になることはなかった。
メケレでは卑猥な言葉を掛けられるなど嫌な思いは多少あったけど、それでも「エチオピアはしばらく遠慮したい」という程ではなかった。

けれど、南部の旅を始めたら「エチオピアはしばらくいいや・・・」という気持ちがわかるようになった。w

オモバレー民族巡り 3日目の予定

トゥルミ(Turmi)→オモラテ(Omorate)ダサネチ族の集落を見学
オモラテ(Omorate)→カイアファール(Keyafer)

早朝6時、雨の中イライラしつつ車を待つ

またも6時出発を告げられた私は、5時半に起きて準備。
ちなみに前日はシャワー浴びてない。シャワー自体はキレイだったけど、水シャワーを浴びるには気温が低すぎたから。

 

Wondeに「昨日の宿代返して」と言うと、
「お金無い。残りのお金から引いてくれ」と言う。
えええ???
「だから、お金持ってないから。残りのガイド代から引いてくれ」

ちょっと。どういうことよ?

意味が分からないけれど、残念ながら早朝の頭はまだ就寝中で、モヤモヤしたまま人気のない道を歩き、オモラテ方面への分かれ道でひたすら車を待った。
車を待つのは私たちだけでなく、ローカルの方も同じ。

雨が降り始め・・・1時間経ち・・・

やっと1台のトラックが通りかかり交渉。そのイスズ(実際にこう呼ばれてるし、トラックは間違いなくいすゞのトラック)私はフロント、Wondeは荷台へ。
助手席でオヤジ2人に挟まれ座り、車は出発。

 

トゥルミからオモラテへ走り始めたものの、もうビックリな悪路で、「こんな道、本当に走れるの?」と思っちゃうほどの凸凹道。
ところが20~30分走ると、これまたビックリするほどキレイな舗装路になり、一体何なんだと思わされた。舗装路はアルバミンチ―コンソ間よりしっかり舗装された道だった。

オヤジ共と話しながら・・・アフリカの大地を眺めながら時間は過ぎる。
ところどころに木があり、繁みがあり、いきなりライオンが出てきてもおかしくないなーとか思いながら(ここにはライオンはいないけど)、ひたすら真っすぐな道がなんだか素敵だなーとか思いながら2時間。

オモラテの検問所で私たちは車を降りて、ドライバーさんにお支払い。二人分で400B。
そしてまた
「ガイド代から引いてくれればいいから。払わせる気はないから」と言う。
イライライライラ・・・

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ダサネチ族の集落とオモラテの子供たち


歩いてイミグレーションへ行き、パスポートを出してまた道を戻り(Omorateは何故か外国人はイミグレーションへ行く必要があるそうです)、ダサネチ族の集落へ向かった。

入り口で合流したローカルガイドと共に3人で川を渡り、ひたすら歩き・・・ダサネチ族の集落に到着。
なんか・・・殺風景で淋しく侘しい集落で、気分が暗くなく場所だった。

ダサネチ族は遊牧系の民族とのことで、住居は移動式。住居のセッティングは女性の仕事。ちなみに一夫多妻制とのこと。
そして女性は上半身裸。子供は全裸の子も多々。

子供たちは写真を撮ってとせがみ、カメラを見せると大喜び。
そして女性たちがダンスを見せてくれた。

写真代として集落の経理係の方に100Bお支払いし、また歩いて戻ったのだけれど・・・

途中、釣った魚を持って歩く男性を見つけ、駆け寄るWonde。
そして魚を持って自撮り。

川を渡って、ローカルガイドに、ダサネチ集落の入場料800Bを払って、町へ歩いた。

 

私のイライラはMAXになりつつあり、一方でこんなとこでイライラしてもしょうがないと思う自分もいて、なんとか抑えながら歩いて1件の(Wondeの知り合いの)食堂へ入るも、インジェラしかなく、おまけに紅茶もなく、私が拒否してさらに歩いた。

ところで、胃の調子が悪いお蔭でコーヒーを飲みたくなく、紅茶に切り替えてたのだけど、エチオピアの道端で飲む紅茶は意外にうまい。
ほんのりシナモンが香り、お砂糖を少しだけ入れた紅茶(エチオピア流はお砂糖たっぷり)はすっかりお気に入りになってしまったのだ。

 

紅茶とパンで朝食にして、外で一服すると子供に絡まれる。
「おい!ファランジ!!お前その腕どうしたんだよ」
私の腕のケガを見て言う。
「バイクでこけたんだよ」
「ぎゃははーーー!バイクでこけたんだって!!」

「ファランジ!タバコは良くないんだぞ」
「ほっとけ」

こんな具合。

そしてその後も私を見かけるたびに
「バイクでこけたーーー!!」
とからかう。

でもまだまだかわいいと思う。

子供も色々で、
「ファランジファランジ!!」
と声を掛けてくる子もいれば
「ユーー!ユーーー!!」(Youのこと)
「マニーマニー、ビスケット!!」
とお金やビスケットをねだる子もいる。

あまりに
「ユー!マニー―!!」
と言われると、正直気が重たくなるのが本音。

ジンカでWondeが言った。
「人からお金をタダでもらうなんておかしい。お金は働いて稼ぐもの。」
「ファランジはATMじゃない。」

たしかにその通り。
日本はお金持ちの国だと思われてるし、1時間働いて1000円稼げる場所だけれど、日本で働くことは、簡単じゃない。
「―――しなければいけない」がありすぎる。この国の人達の様に、モノを売りながら同僚と話すなんてできないし、仕事中コーヒーを飲むこともできない。お客さんは絶対的で、丁寧に扱い、ニコニコしなきゃいけないし、ミスをすれば糾弾される。

そんな環境で神経すり減らして、ストレスからの蕁麻疹で寝られないほど痒く体をかき壊して寝てる私が稼いだお金を、外国人だからお金持ちだって思わないでよ。
簡単にお金くれって言わないでよ・・・

 

でも、Wonde、アンタが私にそう言うのはおかしい気がするんだ・・・・

街中で車を聞いて回ったけれど見つからず、そのまま歩いて幹線通りの検問所へ。そこで車を待つことにした。

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車の通らない路上でガイドにガチ切れ!!

前日からずっとWondeにイライラしていた。
なんとか抑えて抑えて過ごしていて、この時も車通りのない道で、タバコを吸いながら気持ちを落ち着けていたのだけれど・・・

何がキッカケだったのかはハッキリ覚えてない。けどWondeが言った何かにイラッとして、ついに私は切れた。
「いきなりお金ないから払えって言われたって困る!!自分の分しか持ってきてない!」
「だって君が50ドルしかくれなかったからだ」
「はぁ???意味不明なんだけど。アンタは文無しか?それにドルで欲しいって言ったのはアナタでしょう?ドルでくれっていいながらブルが足らないから払ってっていう話の筋がおかしい」

こんな感じ。w

 

Wondeは車を探しに行ったので、私はそのなーんにもない路上に座り、1人でタバコを吸いながら考えた。
何にそんなに腹が立ったのかーーー言ってることとやってることが違うこと、偉そうなことを言ってること、そしてずっと一緒にいたこと、加え私が疲れていたこと。

お金が足らないから払ってという話。
Wondeに会った日、結構偉そうなこと言ってたし、本当にお金が足らないのなら先に言えばいい。
カッコつけてお金はあるって言ってたから腹が立った。
だから私は自分の分しか用意してなかった。(ATMはアルバミンチかコンソ、ジンカに行かないと無い)

お金は働いて稼ぐものだと言いながら、外国人料金で高いお金を取るのは最低だと言いながら、それでも自分は私にふっかけることに腹が立った。

彼の英語を聞いていて、それはちゃんと教育を受けて学んだ英語ではなくて、それにもイライラした。

隣で唾を吐いたりするのにもイライラしたし、私が手を拭いたウエットティッシュを使ってる姿が生理的に気持ち悪かった。

そして。フェイスブック大好きで、民族に会った時に私が払った写真代でおまけで写真を撮り、自撮りをして、フェイスブックに上げてるのがイライラしたし気持ち悪かった。
車や食堂、いつでもどこでもフェイスブックとメッセンジャー。常にスマホから音がしてるのにも嫌気がさした。
お金がないから払ってと言いながら、しっかりケータイのチャージカードを買ってるのにもイライラした。

そのSNS大好きな姿が・・・
台湾人ストーカーを彷彿とさせ、ますますイライラしたし、吐き気がした。
実は、台湾に行ったときに仲良くなった台湾人男性がストーカー化し、勝手に家に来たり拒否しても粘着質にLINEを送り続けられたりで警察に相談したことがあるのだ。
警察から本人に中国語で電話をし警告して、それ以来連絡は来なくなったのだけれど・・・

SNS、自撮り、お客さんとの仕事先での写真、自己顕示欲、教養のなさ・・・
そういうものが似ていて、気持ち悪くてたまらなかった。

ストーカーの件はWondeとは関係のない話だけれど。
どうしてもダメだった。

 

2時間も1人道端に座り込んでたら、頭が整理できたのかイライラは少し収まった。
Wondeも車を見つけたとのことで戻ってきて、一緒に食堂へと移動した。

そして・・・「イスズは5時に出発だ」と言う。
道端で車を待ち始めたのは11時。現在13時過ぎ。
5時ですか、そうですか・・・・
「カイアファールじゃなく、ジンカまで行こう。イスズはジンカまで行くから。ジンカに行けばATMもあるし、この前の清潔な宿もある」
ジンカへ行くことに決めた。

タバコ買いに行って戻り、
「コーラ飲む?」
「飲もうかな」
「冷えてないけど・・・」
「要らない。」
「ビールなら冷えてる」
「要らない。水ある?」
「無い・・・」

水を買いに行き、ウトウト。
「紅茶ある?」
「無い。」

イライライライラ!!
この食堂、一体何なの????

 

そんな私がいる食堂の別席では、上半身裸のダサネチの女性がビールを飲んでいる・・・。
もうこの状況、不思議すぎるけど慣れてしまってなんとも思わないからそれも不思議。w

 

5時って言ったイスズは6時になっても現れず、そこでインジェラを食べることに。もうインジェラ食べたくないーーー。号泣

結局イスズが現れ出発したのは8時。5時はエチオピア時間の5時だったっけ?とか思いながら車に乗った。
エチオピア時間の話はコチラ

そこから2時間かけてトゥルミへ行き、荷台から山羊を下ろすため&みんなの食事の為に小一時間待ち、さらにカイアファールへ。
ジンカでなくカイアファール泊を決めた私たちは、深夜1時、カイアファールの宿に泊まったのだった・・・

心も体も、消耗しまくっていた。

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