Belarus 1 : ロシアよりソビエト?未知の国ベラルーシ

今回の旅の最後に選んだ国は、東欧ベラルーシ。
日本人にとってはモルドバに匹敵するくらいマイナーな国なんじゃないかと。
そしてベラルーシもまた「あまり見どころ」が無いなんて言われてしまう国なのだけれど・・・

ベラルーシ / Belarus

首都:ミンスク(Minsk)
面積:207,560㎢
人口:9,410,000人
言語:ロシア語、ベラルーシ語
通貨:ベラルーシ・ルーブル(BYN) 1BYN=53円(2018年11月現在)
1人あたりGDP:17,623USD(2013年)
(詳しくはWikipediaをどうぞ

ベラルーシって・・・・

ベラルーシはあまり馴染みが無いだけでなく、他の国とちょっと違う。
いや、違うというか、なんというか・・・・

ルカシェンコ大統領の独裁政権。ヨーロッパ最後の独裁国家

1991年にソビエトより独立したベラルーシ。
その後1994年の選挙で大統領になったアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は今なお大統領の座に君臨し独裁政権を続けており、欧米諸国からは「ヨーロッパ最後の独裁国家」と呼ばれ批判され続けている。
(ルカシェンコ大統領に関してはコチラから

ベラルーシはヨーロッパで唯一「死刑」が存在する国。
そしてベラルーシは欧米との関係は悪く、アメリカとの国交は断絶、ブッシュ大統領が定義した「悪の枢軸」の1国でもある。
デモや集会は厳しく規制され、政治的な発言や政治批判、大統領批判は厳禁。そんなことしたら逮捕されちゃう。

ちなみに「独裁国家」と聞くと、怖いイメージが湧いてしまうし、悪い国のようなイメージが浮かんでしまうけど、必ずしもそうではないので注意!

ベラルーシ語が話せないベラルーシ人

ベラルーシの公用語であるベラルーシ語だけれど、実はベラルーシの多くの人達はベラルーシ語が話せないらしい。
ベラルーシ語がちゃんと話せる人はごくわずかだそう。
そんなベラルーシの人々が日常で使っているのはロシア語。

なんでこうなったかというと、もともとベラルーシ語は農村部のみで話されていた言葉で、19世紀頃でさえ都市部ではロシア語が使われていたからだとか。
ソビエト連邦の時代にロシア語を使うことを求められたから、というのが理由ではないらしい。

今なおソビエト

旧ソビエトの他の国とは異なり、ベラルーシでは今でもソビエトを肯定的にとらえソビエトの復活を望んでいる人もいる。
他国では社会主義の象徴として破壊されてしまったレーニン像も、ベラルーシでは現役。

ルカシェンコ大統領とエリツィン大統領は両国の統合を目指す条約に調印したのだけれど・・・
その後プーチン大統領時代になり、プーチン大統領から「ベラルーシを吸収する」発言が出て、ルカシェンコ大統領は激怒・・・
(ルカシェンコ大統領はロシアと統合した後、自分が大統領になる野望を抱いてたから)
現在、統合の話は停滞している。

ベラルーシ女性は出国するのが大変らしい

ベラルーシにはとにかく美人さんが多い。
そしてベラルーシには「モデルの資格」という国家資格があり、国立のモデル学校があるくらい美女を”国の資産”としている。

かつて海外でのベラルーシ女性の人身売買や売春が問題になったそうで、大統領はなんとベラルーシ美人を「出国禁止」にし、出国する際には審査が必要になったとか。

Advertisement

 

周りに流されずわが道を行くベラルーシ・・・ますます興味が湧く。w

ベラルーシのVISAに関して

実は、ベラルーシに行こうかと思ったことは過去にもあった。
バルト三国を南下した時、「このままベラルーシに入れればな~~」と思ったりもした。

けれどベラルーシは最近まで外国人の入国が事実上かなり制限されていた。
私が「バルト三国から南下・・・」と考えた時は、72時間のトランジットビザを取って通過するしかなかった。
観光ビザはインビテーションやらあれこれが必要で、取得が難しく一般的ではなかった。

それが2017年になり5日以内であれば、ミンスク空港から空路で入出国すればビザ不要になり、そしてつい最近、5日から1ヵ月に期間が延びた。

 

そうは言ってもちょっと注意が必要なので、以下まとめ。

・VISAが免除されるのは空路で入出国する場合のみ
(陸路での入出国は従来通りトランジットビザか、事前のビザ申請が必要)
・その空路での入出国は、首都ミンスクのミンスク第2空港を利用する場合のみ該当
・また空路は、ロシア以外の国からでないとダメ
(ロシアから空路での入国は、ビザが必要となる)
・ベラルーシ国内でも対応となる一定額以上の海外旅行保険に加入していることが必要
(英語の証書があれば大丈夫だと思うけれど、空港でも保険加入可能。空港での保険加入に関しては後述。)

他の国と違うところと言えばこんな感じ。

 

Advertisement

ところでなんで急にビザ不要になったかというと、どうやら中国に押されたからだそうな。

ベラルーシの経済規模はバルト三国を除く旧ソビエトの国の中で3番目であり(1位はロシア、2位はカザフスタン)、ウクライナの2倍。
けれど天然資源に乏しいにもかかわらず放漫財政を行うなどが原因となり、ソビエトからの独立以後、数度の経済危機を経験してきた。
その都度ロシアなどの援助で乗り切ってきたのだけれど、ロシアとの関係も良くはなく・・・・紆余曲折がありロシアからの資金援助は打ち切りに。
そこでベラルーシは中国に泣きつき、中国と経済投資協定を締結した。

そんな背景があり、中国に「ビザを緩和しろ!」と詰め寄られ・・・中国を含む一部の国のビザを緩和(ミンスクからの空路での入国に限り廃止)したらしい。

モルドバからミンスクへ!緊張のベラルーシ入国と空港での保険加入

キシナウから乗ったのは、ベラルーシのナショナルフラッグキャリア、ベラヴィア航空。
初めて聞いた航空会社だったけれど、いざ機体を目にしたら白い青い花が可愛らしくて好感が持てた。w

機内もキレイだし、なによりCAのお姉さんたちがビックリするほどお綺麗・・・
ロシアより、ウクライナよりキレイ。ハッとしちゃうし、見惚れちゃう。w

機内サービスのサンドイッチを食べお茶を飲んだらあっという間にミンスクに到着!!

 

飛行機を降り空港を歩く。
入国審査の手前左側に保険のブースがあったのでそこへ寄った。

もちろん海外旅行保険には入ってるのだけれど、大した値段じゃないし、ここで入っちゃった方がラクだと思ったので加入したのだけど、結果的には正解だった。
保険のカウンターのオバちゃんたちは英語対応可で、パスポートを出すとあっという間に証書を作ってくれた。
カウンターに値段の一覧が貼ってあり、値段は期間によってかわる。
6日間の保険で、お値段は6ユーロ。
ユーロだけでなくドルでも支払い可能だったけれど、若干レートは悪かったのでユーロ払いがオススメ。

 

その後、その保険証書を持って入国審査へ行こうと思ったのだけれど・・・
「そう言えば、入国カードもらってない・・・」

周りを見渡しても置いてある様子もなく、仕方なくそこにいた軍人らしきお兄さんに聞くと、「うーん、ちょっとわかんないからボスに聞いてみて」と言われ、指さされた方に歩くと・・・
振り返った「ボス」は、若いしイケメンだし、ビックリ。ドキドキしてしまった・・・(おバカ)

イケメンのボスは中身もイケメンで(え?)
「飛行機でもらわなかった?保険は?あ、そこで入ったんだね。日本人?入国カード要らないから、そのままあっちで入国審査受けて大丈夫だよ」
「あ、ありがとうございます・・・スパシーバ・・・」

イケメンのお兄さんとの会話は一瞬で終わり、入国審査も一瞬で終わり、そして荷物をピックアップ。
そして到着ロビーへと向かった。

 

Advertisement

首都の空港としてはこじんまりとしたミンスク第2空港。
「中国の援助」が見て取れる空港は、中国語の表記もバッチリ。w
こうして世界は中国になっていくんだなぁ・・・・

レストランやお店など必要なものは一通りそろっており、ロビーのATMで現金を下ろした。
しかもこのATM、券種まで選ぶことができ大助かり!!
ATMは額面が大きいものが出てくることばかりで、けっこう困るんだよね・・・
っていうか、アメリカと国交断絶しヨーロッパとも仲が悪いけど、VISAカードもMasterカードも普通に使え、お金が下ろせるんだね・・・・。

バスでミンスク第2空港からミンスク市内へ

ミンスク第2空港は、ミンスク市内から北東40kmの位置にある。
残念ながら空港から市内への直通電車や地下鉄はない。
なのでここでの選択肢はバス一択。

空港内にある「バス」の看板に従って歩き外へ出ると、相変わらずの霧でうす曇りの天気。
バス乗り場へと歩くと、既に待ってる人がいたのですぐにわかった。
ちなみにバス乗り場は空港を背にして一番左。

 

バスの路線名は「300З」。
この空港バスは約40分に1本(深夜は1~1.5時間に1本)の運行で、途中Uručča(Уручча)に停車し(停車はここだけ)、その後ミンスク鉄道駅(バクザール)隣のバスターミナルで終点となる。所要は45分。
Uruččaもミンスク鉄道駅もどちらもメトロの駅があるので移動には困らないので、その後自分がどこへ行くかによって選べばOK。(私はUruččaで降りた。)

バスのチケットは自動券売機(購入はカードのみ)でもドライバーさんからでもどちらでも購入可能。
お値段はUruččaまでが3BYN、ミンスク鉄道駅が4BYNだった。

ちなみに、バスの他にマルシュルートカもあるようで、こちらの路線名は1400-TKか1430-TKでお値段は同じ。

バスに乗り込むと・・・バスの中には液晶の案内もありまたWiFiもあり、なかなか便利でビックリだった。
(WiFiはSMSで番号が送られてくるタイプなので、使えなかったけど)

バスが空港を出てすぐ右手に昔の航空機が並んでるエリアがあり、ちょっとワクワクしてしまった。w
外の景色を眺めてボーっとして・・・
ウクライナやモルドバ然り、やはり土地は肥沃な黒土。

 

バスはあっという間にUruččaに到着!

バスを降りると、目の前のショッピングセンターにはKFCやドミノピザがあり賑やかで華やかで、また周りのマンションはソビエト感が溢れ、なんだかその雰囲気が楽しくて、1人でこっそり興奮してしまった。

 

旧ソビエトの国々は、私を惹きつける。
「何が」と言われても困るのだけれど、建物や人、食事、文化・・・なんとなく自分と相性がいい気がする。

 

ブログランキング参加中!ご協力よろしくお願い致します。

ブログランキング・にほんブログ村へ