Africa -prologue-

 

旅の始まりはトラブルから。こうして私はまた逞しくなる。


「到着機材の遅れにより…」
ANAからメールが来たのはスカイライナーの中でのこと。

げぇーーー。マジで…

約1時間遅れのフライト。乗り継ぎに50分計算だ。1時間で済めば乗り継ぎにギリギリ間に合うかもしれない。いや、そもそも香港の最少乗り継ぎ時間って?

慌てて調べると、「1時間」の表示。うーむ・・・これはアウトではなかろうか。

香港1泊か・・・
アンタナナリボでの日程は余裕もあるから。香港でご飯を食べて、フェリーに乗るのも良いかもしれない。

 

2年前、シルクロードの旅のことが脳裏をよぎる。
「台風で出発が遅れる」と、エアチャイナから前日に電話があったのだ。ウルムチ便に乗り換えなのに・・・「北京で乗り継ぎ、大丈夫ですか?」と聞く私に「現状の予定通りであれば問題ありません。問題があっても羽田で全てお手続きさせて頂きます。」と。

翌朝、羽田空港へ行くと、さらに遅れるとの表示。完全にアウト。
カウンターへ行くと「北京以後のことは北京でお尋ねください」。流石の私も文句言ったよね。w どうにもならなかったけど。
(結局その時は北京に着いてカウンターで話すと夜便に振り替えてくれ、到着は日付が変わってたものの、事無きを得たのだった)

 

成田のチェックインカウンターでチェックインをすべく話すと、「本日遅れが見込まれておりまして」。うん、知ってる。「乗り継げますか?」「お調べ致します」さて、どうなることやら。

まさかの経由地変更、経由地は

「お待たせして大変申し訳ございません。本日、香港経由ではなく上海経由に変更頂けないでしょうか。18:45の上海便に乗って頂いて、上海発アディスアベバ行きの飛行機に乗れば、本来の予定通りのアディスアベバ発アンタナナリボ行きへお乗り継ぎ頂けます。
ただ、上海で一度荷物をピックアップして頂かなくてはならないのですが、宜しいですか?」

あのクソ重い荷物をピックアップして再度預けるのも、中国に入国して再度出国するもの(時間がかかるだろうし)恐ろしく気が重い。けど上海行に乗れば、アディスアベバで本来の予定に追いつける。

「当社の問題ですので、アディスアベバまでのチケットは全て用意させて頂きますので・・・」「わかりました。上海は浦東で乗り継げるってことですよね?虹橋への移動は無いですよね?」念のために確認をして承諾をした。

「上海の西、日本の東」つまり地球一周

上海行の飛行機に乗り込み機内食の「かつ丼」を食べたら、なんだか気持ちが込み上げて涙が出そうになった。

この1か月、それこそ睡眠時間を削って準備をしてきて、やっとここに漕ぎ着けたという安堵と、何度旅に出ても感じる不安と、搭乗間際に母に電話をして「考えると心配になるから、あまり考えないことにした。気を付けてね」と言われて感じた申し訳なさとで・・・気持ちはぐちゃぐちゃ。

24時間寝ていなかった私は、気づけば落ちて、気づけば上海。列に並び入国をし、そして再度チェックインすると・・・

「アディスアベバまで?」
「違う、アディスで乗り換えてアンタナナリボ」
はぁーー・・・・こうなると思ってた。スマホに入ってる本来のチケットを見せ、イチから説明をする。
「これ香港じゃん。なんでここにいるの?」
「だからぁ!!聞いて。(以下省略)」
「アディスで荷物ピックアップするの?」
「しないよ、やだよ」

これ、全て中国語。私が中国語話せなかったらどうなるわけ?

待たされた挙句、なんとかアンタナナリボまで荷物が届くことになる。「窓際にしてね」というも「没有」と一蹴。
ちゃんと席の予約入れてあったのに。私、トイレ行かない自信あるのに。ANAに対しての怒りが込み上げた。
再度出国し、ラウンジへ行く時間もなく搭乗。
機内食の時間だけ起き、あとはひたすら寝る。寝ても寝ても眠い。

 

アディスアベバ、ボレ空港でトランジット


ボレ空港は完全にキャパオーバーなように見えた。人が溢れてるし、どこもかしこも行列。

とりあえず喫煙所を探して、なぜか中国で没収されずに済んだライターでタバコに火を点ければ、「ライター貸して!!」と人が群がる群がるw
水を買って、また行列に並び搭乗口へ。

外は雨。猛暑の日本から比べるとびっくりな寒さ。Tシャツに長袖シャツだけじゃ寒い。
飛行機はまたもご飯だけ食べて爆睡。

それでもまだまだ寝足りないのであった。

 

 

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